【報告】 「かたろーぐ」というゲームを使った親子のためのコミュニケーション講座を開催しました。


以前の記事にも書きましたが、去る2016年2月14日に、「かたろーぐ」を使った講座を開催しました。

講座の当日に気づいたんですが、この日はバレンタインデーだったんですね。
※「かたろーぐ」についてはこちらをご参照ください。

ONE POINT SIXの初講座~ということで、定員4家族のところ、2家族もご参加いただきました!
いやぁ、本当にありがとうございます。


70分という短い講座でしたので、ギュギュと内容を絞って開催。

「かたろーぐ」を各家族に配布し、実際あけていただきながら、遊び方の説明。
遊び方がわかったら、2人1組になってお互いの好きなものを当てっこします。

片方の家族は子ども同士で、もう片方の家族は親子でと遊んでいただきました。
私はファシリテーターとして、机の周りをウロウロしながら、会話のサポートをしていきます。


と、その前に・・・講座を始める前に、参加者全員にアンケートを書いていただいております。

アンケートの内容は

1) いま現時点での調子はいかがですか?体調や気分。
2) 自分は相手のことをどの程度理解していると思いますか?
3) 自分は相手にどの程度理解されていると思いますか?

の3点を、1~10段階で聞いています。

1は悪い、または理解していない、されていない。
10は良い、理解している、されている。

このアンケートはゲーム終了後に使うので、それまでは横の方においておきます。



ゲーム中、順位を決める方はできる限り真剣に決めていただき、当てる方も質問をしながら当てていってもらうようにしました。

この「できる限り真剣に決める」というのが大切です。

食べ物など、普段特に順位を決めていないもの・・・たとえば、焼肉と寿司とラーメンが好きな場合、その優劣を普段から意識して論理立てて考えているわけではありません。

「なんでもいいや」で決めてしまうこともできますし、そうした方が楽です。


しかし大切なのは、自分の中で、たいして差がないのに「なぜそれを上にもってきたのか(あるいは下にもってきたのか)」を自分なりに考え、「自分の知らなかった自分」に気づき、そして相手に伝える(アウトプットする)ことが大切です。

また、当てる側も、自分の常識や枠組みで判断するのではなく、相手の枠組み(こだわり)を探り、その枠組みや背景をつかむことで、偏見なく相手を理解することができます。

質問も回答も、「なぜ」を繰り返しながら会話をすることで、それぞれが持つ枠組みや背景を具体的にし、会話のズレを小さくしていき、意思疎通が図りやすい状況を作っていきます。

と、ダラダラ書きましたが、要は、「相手に興味を持つ状況」、「相手に興味を持ってもらう状況」を作りだす面白さがあるのかなと考えています。

ゲームをやっている間は、邪魔にならない程度に軽くサポートします。



最後は、参加者から1人を選び、その人の好みを全員で当てるゲームをしました。

これに関しては、家族同士ではないので、当てる側としては、赤の他人に興味を持つ必要があります。
ハッキリ言って「全然わからない」という状況にもなります。

しかし、繰り返し質問をしていくことで、なんとなく「コレかな」という答えがボンヤリ見えてきます。

当たったとしてもハズレたとしても、まったく知らない人に興味を持つきっかけや状況が生まれます。

わからない・知らないのなら質問をする。
質問をすることで、少しずつ興味が生まれます。

実際は、興味が生まれたという感情は実感していないと思いますが、その人の嗜好を当てようと考えることは、少なからず相手に興味を持っていることになります。

子どもにしてみれば、この「全然知らない人に興味を持つ」というのは、かなりハードルの高いことだと思います。

それを「かたろーぐ」を通じて、大人が質問しやすい&当てやすい環境をつくることで、そのハードルを乗り越えることができます。

他人に興味を持ち、「聴く・訊く」行為というのは、大人になってからとても必要なコミュニケーション能力になります。
それをゲームを使って子どものころから学べるというのは、いいツールだなと思いました。



長くなりましたが、最後にアンケートの話。

最初に書いてもらったアンケートと同じアンケートを、最後にも書いてもらいました。

その結果、全員が気分や調子の数字が1~2ポイント向上していました。

そして、相手への理解や自分への理解は、思っている以上に理解していない(できていない)んだなという結果になりました。


参加者の方からは、ぜひ学童保育や婚活でつかってほしいというお声をいただきました。

婚活で使うのも面白いかもしれませんね。


みなさま、本当にありがとうございました。


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